王文志さん(右)にカキ殻を手渡す篠田昭市長=17日、新潟市中央区

王文志さん(右)にカキ殻を手渡す篠田昭市長=17日、新潟市中央区

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震災復興願う建築アート 新潟市長、台湾の作家激励 7月18日開幕「水と土の芸術祭」出品

新潟日報(2015年6月18日)

 「水と土の芸術祭2015」のため新潟市に滞在している台湾在住の作家、王文志さん(55)を17日、篠田昭市長が訪ね、制作活動を激励した。篠田市長は中央区万代3の信濃川右岸に王さんが制作している竹のアート「新潟織夢(邦題・新潟の夢)-Dream of Niigata-」を視察し、作品に使うカキ殻を手渡した。

 王さんは09、12年の芸術祭でも竹を組んだ大形作品を信濃川周辺に制作した。市民から「バンブーハウス」と呼ばれて親しまれ、芸術祭のシンボルアートとして注目されてきた。

 今回の作品は高さ10メートル、床面は幅40メートル、15メートルの楕円(だえん)形で、過去最大規模となる。東日本大震災からの復興を願い、台湾で再生の象徴とされるカキの殻を壁面などにつるす。これまでに三陸産と佐渡産のカキ殻4万個を用意し、宮城県石巻市の小中学生や新潟市民が復興への思いを書き込んできた。篠田市長も「夢」「平和」とメッセージを書いた。

 篠田市長は「作品に復興への思いを託してくれた」と感謝を示し、王さんは「新潟は水の都。潟の底に沈んだような静かな雰囲気が感じられる作品にしたい」と、制作活動で日焼けした顔をほころばせた。

 新潟織夢は28日までに完成する予定。芸術祭は7月18日に開幕する。

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