8日から開かれる日本遺産認定記念展「御食国とサバ街道」の準備を進める芝田館長=6日、小浜市遠敷2丁目の県立若狭歴史博物館

8日から開かれる日本遺産認定記念展「御食国とサバ街道」の準備を進める芝田館長=6日、小浜市遠敷2丁目の県立若狭歴史博物館

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日本遺産認定の価値知って 鯖街道の往来文化に迫る企画展

福井新聞(2015年8月7日)

 鯖街道を中心とした若狭の往来文化遺産群が日本遺産に認定されたのを記念した企画展「御食国(みけつくに)とサバ街道」が8日、福井県小浜市遠敷2丁目の県立若狭歴史博物館で始まる。若狭の物資が都へ運ばれたことを示す木簡や、江戸末期の街道の旅籠(はたご)などを紹介した冊子など、初公開の資料を含む約50点を展示する。9月23日まで。

 古代若狭は海産物や塩などの食材を奈良や京都の都に送り、朝廷の食卓を支えた「御食国」とされる。鯖街道は、食材のほか物資や人、文化の往来もあり、歴史や風土などが日本遺産として評価された。

 鯖街道近くにある平安時代の鴨(かも)遺跡(滋賀県高島市)から出土した木簡は、奈良時代に若狭から高島市を通り、都にコメが運ばれたことを示す。大きさは縦16センチ、横3センチ、厚さ0・6センチ。木簡の展示は9月6日まで。

 1862(文久2)年に大阪で発行された旅行冊子「諸国定宿帳 浪花(なにわ)講」は、木簡と同じく初公開。京都から小浜に至る若狭街道や旧上中町から敦賀に向かう丹後街道の旅籠や関所、距離などが記されている。

 このほか、港湾都市としての小浜が成立した時期を示す平安末期の観音菩薩(ぼさつ)立像、タイすしやワカメ汁など、若狭の食材を使った奈良時代の御膳の復元模型など、御食国や街道の歴史が分かる資料を展示する。

 芝田寿朗館長(60)は「どういう内容で日本遺産に認定されたかを、多くの人に知ってもらいたい」と話している。

 観覧料は一般400円、高校・大学生300円、小中学生200円。休館日は9月14日。問い合わせは同館=電話0770(56)0525。

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