灯籠が流される天竜川の上空を彩る花火=18日午後8時29分、高森町

灯籠が流される天竜川の上空を彩る花火=18日午後8時29分、高森町

長野県 伊那路 祭り・催し

天竜川照らす灯籠と花火 高森で見物客ら歓声

信濃毎日新聞(2015年8月19日)

 下伊那郡高森町下市田の天竜川で18日夜、恒例の「市田灯籠流し」(高森町観光協会主催)が行われた。揺らめきながら川面を照らす灯籠と次々と打ち上げられる約3千発の花火が織りなす風情を親子連れなどが楽しんだ。

 地元の出砂原(ださら)自治会が灯籠約250基を用意。今年は高森中学校美術部の生徒が初めて一部を絵付けした。「祈り」「絆」などと書かれた灯籠は、麦わらでできた舟に乗せ、午後6時半ごろから1基ずつ流された。午後7時ごろ、色鮮やかな花火の打ち上げが始まると、川に架かる明神橋付近に集まった浴衣姿の見物客らが歓声を上げた。

 水難者を慰霊するために始まったという灯籠流しは92回目。出砂原自治会員も年々減り、負担も大きいが、町職員や高森中の生徒が手伝うなど町一体の取り組みが広がりを見せている。自治会長の酒井渉さん(67)は「さらに大きな祭りにして、地域を盛り上げたい」と話していた。

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