一乗谷繁栄の様子を映像で表現した特別展=19日、福井市の県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館

一乗谷繁栄の様子を映像で表現した特別展=19日、福井市の県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館

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中生の城下町の栄華、デジタル屏風に 福井市の一乗谷朝倉氏遺跡資料館特別展

福井新聞(2015年9月20日)

 中世の一乗谷城下町の繁栄ぶりなどを紹介する特別展が19日、福井市の県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館で始まった。栄華を極めた16世紀の城下を屏風(びょうぶ)絵のように再現した映像を初公開。映像の参考とした重要文化財の屏風も展示され、歴史ファンを楽しませている。11月8日まで。

 同遺跡が今年、国の特別史跡指定を受け45年目に当たることから企画。出土品など約200点を並べ、これまでの発掘調査の成果を絡めながら、戦国城下町の誕生から衰退までをたどる内容となっている。

 展示の目玉は「一乗谷城下町図屏風」と銘打った映像。国立歴史民俗博物館(千葉県)が所蔵する京都の街並みを描いた現存最古の屏風「洛中洛外図屏風(歴博甲本)」を参考に製作した。

 テレビモニターを屏風のように並べて横約3・6メートル、縦約1メートルの大きさで上映し、映像に登場する城下の建物の位置などはこれまでの遺跡の発掘調査や絵図を元に忠実に再現。コンピューターグラフィックスで描かれた人物が歩き回るなどしており、当時の市中の活気ある暮らしぶりが伝わってくる。訪れた人たちは「特別展が終わっても、どこかで上映してほしい」などと話していた。

 北陸初公開になるという「洛中洛外図屏風(歴博甲本)」の実物は10月2日まで特別に展示する。一乗谷朝倉氏遺跡資料館で初公開される作品としてはこのほか、県外の個人が所蔵する一乗谷で作られた刀剣類などがある。

 特別展の観覧料は一般500円、大学生・高校生400円、小中学生300円。9月20日と11月1日の午後2時からは展示説明会がある。問い合わせは同資料館=電話0776(41)2301。

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