県が登山届の提出に使ってもらうことを検討しているコンビニのマルチコピー機=4日、長野市

県が登山届の提出に使ってもらうことを検討しているコンビニのマルチコピー機=4日、長野市

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県の登山届コンビニで 義務化見据えマルチコピー機活用検討

信濃毎日新聞(2015年12月5日)

 開会中の11月県会で審議されている「県登山安全条例案」に盛り込んだ登山計画書(登山届)の提出義務化に合わせ、県がコンビニエンスストアに普及しているマルチコピー機で登山届をやりとりする全国初の方法を検討していることが4日、分かった。現在は登山口に設置されたポストに投函(とうかん)される場合が多いが、回収や管理に手間がかかることから、マルチコピー機を活用することで登山者に登山届の提出を促す考えだ。

 マルチコピー機は、1台にコピーやファクス、スキャナーなどを搭載した多機能コピー機。インターネット上から文書を呼び出して印刷したり、各種チケットを購入したりすることができる。県山岳高原観光課はセブン―イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクス4社が展開する約4万8千店(長野県は約870店)で登山届を提出できるようにする方針だ。

 登山者は、マルチコピー機で県が用意した登山届用紙を印刷。必要な事項を記入してファクス機能で同課に送信する。同課は「全国どこでも提出できる便利さがある。提出できる場所が一気に増え、(ポストに比べ)個人情報も保護しやすい」と説明。条例案が可決されれば、来年7月ごろ導入する考えだ。

 県などによると、1年間に県内で提出される登山届は約9万8千通。約9割は、各山岳遭難防止対策協会や市町村が登山口計105カ所に設けたポストに投函されている。

 だが、県が7月に105カ所の管理状況を調べたところ、無施錠だったり、登山届が回収されていなかったりするポストが判明。遭難が発生してからポストに回収に出向いていては時間がかかることもあり、山岳高原観光課は「ポストに提出する仕組み自体を縮小する方向」としている。

 登山届はポストに投函するだけでなく、郵便や電子メール、ファクスで県警に届けたり、日本山岳ガイド協会(東京)が運営するオンラインシステム「コンパス」にパソコンや携帯電話で登録したりする方法もある。

 県内の山岳関係者によると、登山届は自らの山行を把握、点検することで遭難防止に役立つほか、遭難時は迅速な救助につながるとされる。県警山岳遭難救助隊の宮崎茂男隊長は「何か起きた時、一番困るであろう人に登山計画を伝えるのが大切」と指摘。遭難にいち早く気付く家族や友人、職場に登山届を託すことも勧めている。

 県は「コンパス」を使った届け出も普及させるほか、当面はポストを使った届け出も多い状態が続くとみて、ポストを管理する遭対協や市町村への支援策も検討するとしている。

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