新会社のロゴマークを手にする林さん(中央)ら=松本市

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松本に初の地ビール 12日に新会社設立

信濃毎日新聞(2016年1月3日)

 松本市の飲食店経営者らが12日、原材料や造り方にこだわる「クラフトビール」(地ビール)を地元で醸造しようと新会社「松本ブルワリー」を設立する。県内には10を超えるビール醸造所(ブルワリー)があるが、松本にできれば初めて。良質な水を生かし、高品質で個性的なクラフトビールの醸造を産業に育て、観光都市の魅力づくりと地域活性化につなげようと張り切っている。

 設立準備に携わるのは7人で、松本市内でバーや飲食店を経営する林幸一さん(48)が松本ブルワリー社長に就任予定。同市で2014、15年に開いた「ビアフェス信州クラフトビールフェスティバルin松本」の実行委員らだ。フェスでは県内外の多彩なクラフトビールを提供し、14年は約1万6千人、15年は約2万人を集めた。来場者から「地元産が飲みたい」との声が多く寄せられていた。

 市中心部にビルを借りて2月にも本社を構える予定。県内の醸造所で経験を積んだベテランビール職人が醸造責任者として、造り方を検討している。ペールエール、スタウトなどのほか、ブドウやリンゴを使ったフルーツビールなど10種以上を目指している。

 当面は県内外の醸造所に製造を委託し、今夏の販売開始を予定。17年には自前の醸造所で製造を始めるため、松本市内で建物、用地を探している。醸造所開設にかかる費用を賄うため、インターネットで小口の出資を募る「クラウドファンディング」の活用も視野に入れている。

 製品は市内の飲食店にも販売し、食文化として根付かせたい考え。原料のホップや麦、ブドウ、リンゴは地元農家から調達し、ビールの搾りかすは飼料にして農業振興に貢献することも目標としている。

 国税庁によると、13年の大手5社を除くクラフトビール業者の販売数量は、前年比17・4%増の2万1802キロリットルと7年連続で上昇。12、13年は2桁の伸びだ。これに対し、発泡酒などを除くビールの販売数量は、13年まで19年連続で減少している。

 林さんは「飲むと思わず笑顔になり、松本市民が胸を張って勧めたくなるようなビール造りが目標。松本ならではの原料と造り方の工夫で、世界に通用するクラフトビールを生み出したい」と意気込んでいる。

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