木材に釿を振り下ろす舟木さん(手前右)=勝興寺

木材に釿を振り下ろす舟木さん(手前右)=勝興寺

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大修理の安全成就願う 高岡の国重要文化財・勝興寺で釿始の儀

北日本新聞(2016年1月6日)

 「平成の大修理」が行われている高岡市伏木古国府の国重要文化財・勝興寺で、工匠たちの新年の仕事始めの式「釿始(ちょうなはじめ)の儀」が5日開かれ、工事関係者や地域住民が作業の安全成就を祈った。

 式は本坊の素屋根内で行った。田中健太郎同寺保存修理工事棟梁(とうりょう)ら工匠9人と、同寺で毎月開かれる「勝興寺こども大工教室」に参加している清田美(はる)夏(か)さん(伏木小5年)、伊佐治姫愛さん(二塚小3年)、林眞君(古府小3年)、平野遥己君(能町小3)が出席した。

 田中棟梁が、大工の神である聖徳太子の像に「指矩(さしがね)」「墨壷(つぼ)・墨差し」「釿」の3種類の道具を供えた。土山照慎同寺住職らが読経し、関係者が順に焼香した。

 工匠たちは、木材に墨を付けた糸で印を付ける「墨打ちの儀」、木材を転がす「木直し」、木材の面を整える「清鉋(きよがんな)の儀」を行い、子どもたちは補助を務めた。「釿の儀」では、御霊屋(ごりょうや)棟梁の舟木聡史さんが威勢の良い掛け声と共に丸太に向かって釿を振り下ろし、木材を削る所作を奉納した。

 現在は書院、奥書院、御内仏、式台門を修理しており、2017年6月ごろに完成する。同4月ごろから素屋根を外し始め、本坊の付帯工事を進める。全ての修理は20年度内に終える予定。

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