時代ごとの甲冑の変遷が分かる展示会=6日、福井市立郷土歴史博物館

時代ごとの甲冑の変遷が分かる展示会=6日、福井市立郷土歴史博物館

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戦乱と平穏、時代映す甲冑展示 福井市立郷土歴史博物館

福井新聞(2016年1月7日)

 江戸時代の福井藩ゆかりの甲冑(かっちゅう)を中心に紹介する展示会「福井の甲冑」が、福井市立郷土歴史博物館で開かれている。戦の道具である甲冑が、戦乱期から平穏な時代へ移り変わるのに合わせて、実用性からデザイン重視へと変化していく様子が見て取れる。

 展示しているのは、桃山時代から幕末までの甲冑など16点。「緋威(ひおどし)鉄五枚胴具足」は2代藩主松平忠直が大坂夏の陣で着用したとされる。胴部分の鉄板が分厚く、重量は約23キロと、後世のものに比べて倍の重さとなっている。鉄板には直径1センチほどのくぼみが確認でき、銃弾が貫通しないか火縄銃で試し撃ちをした跡とみられる。

 平穏な時代になると、手の込んだ意匠が目立つようになる。同館の松村知也学芸員(40)は「実際に着ることは少なくなり、座敷などに飾られることが多くなった」と説明。5代藩主昌親(まさちか)の「黒羅紗亀甲縫(くろらしゃきっこうぬい)三枚胴具足」は、着物のように前合わせで身に付ける珍しい甲冑で、かぶとには歯をむき出しにしたウサギの造形が施されている。

 動乱の世となった幕末は、再び実用性の高いものに変化。16代藩主春嶽が所有していた「桐崩紋(きりくずしもん)骨牌(かるた)札畳(ざねたたみ)具足」は、胴部分の鉄板が2枚重ねで、銃弾からの防御を意識した強固な作り。持ち運びしやすいよう、コンパクトに折り畳めるようになっている。

 このほか、1700年代前半に甲冑師が作ったとみられる鉄製の竜の「自在置物」も展示。全ての関節が動く精巧な作りで、松村学芸員は「平穏な時代になると、甲冑の需要が減り、職人がその技術を生かしたものを作り生計を立てていた」と話した。

 五月人形の原型となった、13歳の元服を迎えた子供用の「稚児鎧(よろい)」もある。

 31日まで。16、30日の午後2時からは、松村学芸員のギャラリートークがある。18、19日は休館。観覧料は210円。

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