昨年3月の北陸新幹線(長野経由)金沢延伸後、初の本格的な「スノーシーズン」を迎えている新幹線飯山駅が、連日多くの観光客でにぎわっている。外国人の姿も目立ち、駅観光交流センターには英語表記の案内が並ぶ。16日も駅周辺のスキー場に向かうバスに長い行列ができ、運行会社の社員が対応に追われていた。
この日午前9時半ごろに飯山駅に着いた金沢行きの下り「はくたか」からは、大きなかばんを持った人たちが大勢降り立った。同列車の到着に合わせて、野沢温泉スキー場(下高井郡野沢温泉村)への路線バスが4台、斑尾高原スキー場(飯山市・新潟県妙高市境)などに行く急行バスが3台待機しており、それぞれスキー客らを乗せて出発した。
急行バスを運行する長電バス(長野市)の飯山営業所長、原沢一美さん(52)は「このところ、お客さんが増えて、駅に活気が出ている」と話し、忙しそうに利用者の荷物をバスに積み込んでいった。
斑尾高原スキー場の運営会社によると、今季の利用者は前季を1割ほど上回っている。暖冬で雪が少ない他のスキー場から移ってくる人がいるほか、新幹線飯山駅開業に伴う外国人スキーヤーの増加が目立っているという。
飯山市によると、同駅では年末ごろからスキー客が増加。駅観光交流センター案内所の利用者のうち2割は外国人が占めるという。この日、案内所を利用したオーストラリア人のヘイミッシュ・ユールさん(33)は野沢温泉村に2泊したといい、「スキー場の雪質が良く、楽しめた」と話し、京都に向かった。