上田市真田町長(おさ)の戸沢地区で31日、同地区で2月8日に開く伝統行事「ねじ行事」で使うわら馬作りの講習会があった。国選択無形民俗文化財にも指定される伝統行事を後世に引き継ごうと、同地区有志でつくる「戸沢活性化組合」が2001年から毎年開催。地区内の住民を中心に約10人が作業に取り組んだ。
ねじ行事は、就学前の子どもが保護者と一緒にわら馬を乗せた台車を引き、地区内の道祖神に参拝。米粉で作った彩り豊かな餅「ねじ」を供えて無病息災を願う。講習会の参加者は稲わらの束をねじったり、重ねたりしながら体長約80センチのわら馬を3時間ほどで仕上げた。
同地区に住む柳沢仲治さん(85)は1歳半になる孫のために制作。「丈夫で健康に育ってもらいたい」との願いを込め、作業に打ち込んでいた。12年から講師を務める同組合員で高校教諭の宮島幸男さん(57)は、壊れにくいわら馬を作るためのこつなどを指導。「講習会は地域のコミュニティーにもなる。地区の活性化のためにも続けていきたい」と話していた。
ねじ行事は2月8日午前8時ごろから行う。