企画展「根来とお水送り」の準備をする芝田館長=5日、小浜市遠敷2丁目の県立若狭歴史博物館

企画展「根来とお水送り」の準備をする芝田館長=5日、小浜市遠敷2丁目の県立若狭歴史博物館

福井県 敦賀・若狭 その他

小浜・お水送りの歴史に迫る 県若狭歴博、6日から企画展

福井新聞(2016年2月6日)

 若狭路に春の訪れを告げる行事、福井県小浜市の若狭神宮寺のお水送り(3月2日)を前に、由来や周辺の歴史などを紹介する企画展「根来(ねごり)とお水送り」が6日、同市遠敷2丁目の県立若狭歴史博物館で始まる。関連資料や仏像、写真パネルなど計約70点を展示する。3月6日まで。

 お水送りが行われる遠敷、根来地区の伝説や歴史を示す資料をはじめ、昨年4月に日本遺産に認定された鯖街道のルートの一つ「針畑越え」を紹介しようと企画した。

 1908(明治41)年に、たいまつ行列や送水行事があったことを裏付ける記述がある「お水取行法記」や、若狭神宮寺の境内から見つかった瓦や土器、御食国(みけつくに)若狭と奈良の関係を示す、平城京から出土した木簡などが並ぶ。

 若狭彦・姫神社の上棟の際に使われた儀式用道具や、上根来区が所蔵する江戸末期の地蔵菩薩半跏像(じぞうぼさつはんかぞう)(高さ約70センチ、幅約30センチ、奥行き約25センチ)など貴重な品も目を引く。

 また、針畑峠の登山記録が残る冊子「京都北山」(1967年、京都北山クラブ発行)や、昨年秋に鯖街道歴史研究会が発行した「鯖街道 針畑越えガイドマップ」なども展示される。

 ほかにも若狭神宮寺や鵜(う)の瀬、針畑峠、奈良・東大寺二月堂などの写真パネルもある。

 芝田寿朗館長は「由来や意味、遠敷谷のことを知った上でお水送りを見てほしい。針畑越えにも関心を寄せてもらえれば」と話している。

 入館料は一般300円。高校生以下は無料。午前9時〜午後5時。8、22日は休館。問い合わせは同館=電話0770(56)0525。

えきねっと びゅう国内ツアー

敦賀・若狭 ニュース