第22回北陸国展(こくてん)(北國新聞社、テレビ金沢後援)は18日、金沢市の県立美術館で始まった。多彩な表現様式で、時代の空気や自己の心象風景を投影させた絵画と写真73点が個性の競演を繰り広げた。
北陸ゆかりの国画会絵画部24人と写真部26人が近作を寄せた。
絵画では、会員の前田昌彦さん(金沢)が色彩を抑えた画面に震災復興の祈りを込めた「いざない―興」を出展した。3次元のジオラマのような空間に街並みや装甲車などを精緻に描き出した作品や、鮮やかな色彩美の大作が並んだ。
写真は、会員の冨岡省三さん(金沢)が、身近に存在する美を切り取った「彩」を寄せたほか、山里の景色や人々の営みに焦点を当てた作品が関心を集めた。