威勢の良い声を上げながら、みこしを担いで天竜川に入る若者たち

威勢の良い声を上げながら、みこしを担いで天竜川に入る若者たち

長野県 伊那路 祭り・催し

地域の力を一つに 飯田・時又の「はだか祭り」

信濃毎日新聞(2016年3月14日)

 飯田市時又で13日、伝統の「時又初午(ときまたはつうま)はだか祭り」があった。さらしを巻いた若者たちがみこしを担いで練り歩き、五穀豊穣(ほうじょう)や商売繁盛などを願った。終盤では大勢が見守る中、みこしを担いだまま天竜川に豪快になだれ込んだ。

 はだか祭り保存会事務局長の大見新一さん(73)によると、祭りは鎌倉時代、承久の乱で勝利した信濃守小笠原長清が時又の長石(ちょうせき)寺をお礼参りしたことが起源。人馬ともに天竜川で清めて寺に駆け上がると、寄進した白馬が戦死者の身代わりに天高く舞い上がったと伝わる。以後、長清が献納した馬を天竜川の水で清めたという。

 この日、地区内外の約120人が、白馬や米俵などを模したみこし10基を担いで長石寺を出発。「御水(おんすい)、御水」の掛け声で川岸に到着すると川へ入った。会長の伊原聡(とし)さん(69)は「若者からお年寄りまで参加し、準備した2カ月は仲間づくりをする時間。過程がとても大切」と話した。

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