諏訪大社御柱祭上社里曳(び)き(5月3〜5日)で最も太い「本宮一」を引く豊田・四賀地区(諏訪市)の氏子らが16日、茅野市宮川の「御柱屋敷」で、安置されている御柱の皮をむいた。見栄えをよくするためで、約150人がごつごつした樹皮をむくと、明るいベージュ色の木肌が見えた。
くぎ抜きや長さ70センチほどの道具「皮むき」を使った。キツツキなどが樹皮と幹の間に生息する虫を求めて御柱に穴を開けないようにする目的もあるという。
高圧洗浄機で細かい樹皮も剥がした。作業に参加した小泉祐人さん(28)=諏訪市=のそばで見ていた息子の優生ちゃん(4)は、顔に付いた水しぶきをタオルで拭いながら「つるつるになった」。
斧(よき)長の田中則彰さん(57)は「傷を付けずにきれいにむけた。にぎにぎしく本宮に引き込みたい」と話した。
上社側の御柱を引く各地区は、29日までに皮むきを済ませる予定という。