色とりどりの稲苗で田んぼに絵を描く「田んぼアート」が、福井県越前町樫津で見頃を迎えている。約6千平方メートルの水田に、サルとカニの図柄が迫力満点に浮かび上がっている。
住民らでつくる田んぼアートin樫津実行委員会が毎年企画しており、ことしで9回目。えとの動物を題材に図柄を公募しており、申(さる)年と同町特産のカニにちなみ、昔話「さるかに合戦」を選んだ。
ことしは初めての試みとして、物語の2場面を再現。水田の中央に走るあぜ道を隔て、左側にはカニと木の上からカキを投げるサル、右側にはサルをこらしめる臼やクリが浮かび上がっている。
近藤清隆実行委員長は「改良と改善を重ねて、年々レベルが高くなっている。多くの人に見てもらいたい」と来場を呼び掛けていた。
3日には、観賞を楽しむイベントが開かれる。午後3時からは子どもを対象に田んぼ周辺や里山の生き物観察会、同4時から焼きそばや焼き鳥などが振る舞われる観賞会がある。参加無料。
見頃は7月末まで。