南アルプス塩見岳(3047メートル)近くで第三セクター・伊那市観光が運営する塩見小屋が改築工事を終え、1日、現地で竣工(しゅんこう)式があった。小屋は同日、約1年ぶりに営業を開始。南アでも人気の名峰を目指す登山客を迎える。
塩見小屋は伊那市長谷に位置し、旧長谷村時代の1962(昭和37)年に建築。過去には風雨による倒壊もあり、今回は老朽化などの理由で改築された。小屋は木造の二つの宿泊棟からなり、食堂が入った棟は平屋で延べ98平方メートル、もう一つの2階建ての棟は同46平方メートル。それぞれ24人、16人が泊まれる。総事業費は約1億7300万円。
式には、市や山岳、建設関係者ら約40人が出席。伊那市観光社長の白鳥孝市長はあいさつで「人気の山なので、これからもたくさんの人に愛される山小屋になってくれればいい」と述べた。
今季の営業は10月16日までの予定。同社によると、既に続々と予約の申し込みが入っているという。予約は塩見小屋(電話070・4231・3164)へ。