閻魔大王坐像(中央)に赤い照明を当て、人形(手前)で地獄の裁きを表現した展示=立山博物館

閻魔大王坐像(中央)に赤い照明を当て、人形(手前)で地獄の裁きを表現した展示=立山博物館

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閻魔信仰の系譜たどる 立山博物館

北日本新聞(2016年7月17日)

 8月11日が国民の祝日「山の日」に定められたことを記念した企画展が16日、立山町芦峅寺にある立山博物館で始まった。

 立山博物館の企画展「立山×地獄展」は夏、秋の2部構成で、地獄谷に象徴される自然を地獄に見立てた立山信仰を紹介する。第1部「閻魔(えんま)の眼光」は生前の善悪を裁くと信じられた閻魔王と立山の関わりに着目した。9月4日まで。

 立山町芦峅寺の閻魔堂に安置されている木造閻魔大王坐像をはじめとした冥府像4体を中心に県内外の約50点を展示。県内初公開の木造閻魔王坐像(岐阜市蔵)、博物館初公開となる往生要集絵(富山市・見附来迎寺蔵)や木造うば尊坐像(同・円隆寺蔵)などが並ぶ。

 「地獄と閻魔」「立山と閻魔信仰」などコーナーを7分類し、閻魔信仰の系譜をたどっている。「鬼門に祀(まつ)られる閻魔王」では、平安時代の文書や芦峅寺の閻魔五尊像などから立山が京の都の鬼門だったとの説を示した。

 会場は赤い照明や暗闇を効果的に使い、立山地獄を演出。表紙に閻魔王像をデザインしたB5判の「閻魔帳」を見学者にプレゼントする。

 23日、8月13日、9月3日の午後2時から担当学芸員による解説会を行う。地獄をイメージした飲食メニューが並ぶ「地獄カフェ」(8月11、12、26~28日)や夜間開館「閻魔王宮ナイトミュージアム」(8月26~28日)もある。問い合わせは同館、電話076(481)1216。北日本新聞社後援。

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