素材の可能性を追求したクラフト作品が並ぶ展示会=高岡大和

素材の可能性を追求したクラフト作品が並ぶ展示会=高岡大和

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クラフトで高岡に活気 3イベント・初の同時期開催

北日本新聞(2016年9月23日)

■コンペ作品展示と市場街、金屋町楽市

 工芸都市高岡クラフトコンペティションの入賞、入選作品展と、高岡クラフト市場街(いちばまち)(北日本新聞社共催)が22日、高岡市中心市街地で始まった。24、25の両日には、同市金屋町一帯で「金屋町楽市inさまのこ」(北日本新聞社後援)も開催。これまで別々に実施してきたクラフト系の三大イベントを初めて同じ時期に展開することで、相乗効果でより多くの観光客を呼び込み、街ににぎわいを生み出す。


 30回目を迎えたクラフトコンペの入賞、入選作品展は高岡大和4階で開かれ、高岡の伝統産業である金属や漆をはじめ、ガラス、木工など、素材の可能性を追求した秀作438点がそろう。26日まで。

 コンペはクラフト作家の交流の場にしようと、市や高岡商工会議所、地元の業界団体などでつくる実行委員会が1986年から開いている。今回は全国各地の225人から1015点の応募があった。

 グランプリの2点は会場正面に飾られた。盆の「QUILT(キルト)」は、高岡漆器の伝統技法「彫刻塗」の手法で木地に幾何学模様を彫り、量産向きのカシュー塗料を塗っている。オーナメントの「硝子(がらす)石」は、ガラスの中に施したレース模様が光の反射で美しく浮かび上がる。

 このほか、高岡銅器のおりんにコケ玉を載せた置物やトングの形をした箸、整理整頓の習慣を身に付けるおもちゃを備えた椅子など独創的な作品が並び、来場者の関心を集めた。30回の歩みを紹介した年表やパネルもある。オープニングで、実行委会長の高橋正樹市長があいさつし、大坪昭一県商工労働部長、橘慶一郎衆院議員が祝辞を述べた。

■市場街/展示販売や見学ツアー
 市場街は高岡駅前や御旅屋通り、山町筋の観光施設やギャラリー、商店などで開かれている。観光客が街なかを散策し、ものづくりの町・高岡の魅力に触れた。26日まで。

 2012年から高岡商工会議所や富山大芸術文化学部、市、高岡伝統産業青年会などが運営している。ものづくり体験や、クラフトと食のコラボレーション企画、銅器・漆器工房の見学ツアーなどを繰り広げる。

 同市小馬出町の土蔵造りのまち資料館では、クラフト作品の展示販売会「ギャザリング!」が25日までの日程で始まった。市デザイン・工芸センターが主催し、県内を拠点に活動する作家9組が出展した。畳敷きの落ち着いた空間に、ガラスに蒔絵(まきえ)を施したネックレスや螺鈿(らでん)細工のスプーン、手染めの布で仕上げた洋服など約150種、千点が並んでいる。

 24、25の両日は出品作家が作品の特色や技法などを解説する。入場無料。

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