大江山地区産の酒米を使った「越乃寒梅 普通酒 大江山産」=新潟市江南区

大江山地区産の酒米を使った「越乃寒梅 普通酒 大江山産」=新潟市江南区

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地元産酒米で「越乃寒梅」 石本酒造 28日地域限定発売

新潟日報(2016年9月27日)

 石本酒造(新潟市江南区)が、本社のある同区大江山地区産の酒米「五百万石」を使った「越乃寒梅 普通酒 大江山産」を28日、地域限定で発売する。地元農家らと設立した栽培研究会が生産したコメで仕込み、高品質に仕上がったことから寒梅ブランドの限定商品とした。同社は、ことしも大江山地区産の五百万石を使い、本醸造酒を仕込む計画だ。

 研究会では昨年、生産者3人が五百万石を作付けし、約20トンを収穫。石本酒造が全量を買い取り、普通酒を仕込んだ。8月に品質評価を行い「単独商品として発売できる」と判断した。

 「大江山産」はラベルに「亀田郷 大江山産」と記し、地域色を前面に出した。精米歩合58%まで磨き、アルコール度数は15度。穏やかな香りと、飲み飽きないすっきりした味が特長だ。税抜き希望小売価格は720ミリリットルが960円、1800ミリリットルが2030円。地元のコメでできた酒をまずは地元の人に飲んでもらうため、今回は江南区と中央区、東区の地域限定で発売する。

 研究会は今秋、約24トンの五百万石を収穫。石本酒造が全て買い取り、10月下旬から本醸造酒として仕込み、来年の商品化を目指す。研究会は来年以降も五百万石を生産し、栽培技術の向上を図り、ノウハウを蓄積する。

 同社では地元産のコメを使うため、14年の仕込みまで普通酒の一部に主食用米の「こしいぶき」を使用していたが、地元産の五百万石を調達できたことから、全量を酒造好適米での仕込みに切り替えた。杜氏(とうじ)の竹内伸一取締役は「特別な思い入れがあるコメでの酒ができ、喜ばしい。コメ作りの技術もモチベーションも高め、品質の高い酒米作りを続けたい」と話した。

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