こけら葺きに熱心に見入る来場者=勝興寺

こけら葺きに熱心に見入る来場者=勝興寺

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「こけら葺き」を体験 高岡・勝興寺が修復技術公開

北日本新聞(2016年11月14日)

 高岡市伏木古国府の国重要文化財・勝興寺で13日、「こけら葺(ぶ)きの技術」と銘打ち、修復現場が公開された。本坊の修理現場を見学できる一般公開は今回が最後。古来からの大工技術の実演や体験などもあり、来場者は先人の知恵に理解を深めた。

 文化庁の「ふるさと文化財の森システム推進事業普及啓発事業」の一環で、寺の公開を通して文化財の修理に使う木を育む大切さを伝えようと実施した。修復中の本坊を覆う素屋根や足場は来春から取り外されるため、ことし12月末で本坊の見学を終了する。

 来場者は素屋根の中に入り、建物の屋根や大広間、台所などをじっくりと見学。観光ボランティアグループ「比奈の会」の会員が案内した。木材加工の実演、こけら葺きやかんな削りなどの体験もあり、来場者は文化財の修復技術に親しんだ。錦帯橋(山口県)の10分の1サイズの模型の組み立ても行われた。

 岐阜県高山市の自営業、中畑太吾さんは「間近で見て初めて分かることもあり、良い勉強になる」と話した。

 本堂では東坂和弘同寺修理事務所長、上野勝久文化庁主任文化財調査官が、同寺に使われている技術や文化財の保存修理について講演した。

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