釜の湯を素手で豪快にはじく「湯切り」=1日午後10時26分、飯田市南信濃の日月神社

釜の湯を素手で豪快にはじく「湯切り」=1日午後10時26分、飯田市南信濃の日月神社

長野県 伊那路 祭り・催し

遠山の霜月祭り始まる 飯田の小学生も伝統継承

信濃毎日新聞(2016年12月2日)

 飯田市遠山郷(上村・南信濃)に伝わる「遠山の霜月祭り」(国重要無形民俗文化財)が1日、南信濃八日市場の日月神社を皮切りに始まった。市内の浜井場小5年生30人や地元有志らでつくる「霜月祭り野郎会」が盛り上げようと協力。児童らの笛や太鼓に合わせ、氏子らが「ヨーセー」と声を上げて舞を披露した。

 午後10時20分、大天狗(てんぐ)の面を着けた禰宜(ねぎ)の滝浪政司さん(72)=南信濃木沢=が湯釜の前に現れると盛り上がりは最高潮に。湯煙が漂う釜の湯に手を入れて豪快にはじく「湯切り」が行われると、噴き上げたしぶきが氏子や観客約80人にかかった。英国出身の英会話講師マイケル・ウッドさん(22)=飯田市=は「神秘的な祭りで地域の結び付きの強さを感じた」と話した。

 浜井場小は総合的な学習の時間の一環で毎年霜月祭りに参加。今年は10月から笛を練習してきた。

 祭りは旧暦の11月(霜月)に合わせて開かれ、太陽の復活と再生を祈り、遠山郷の9地区の神社で15日まで開く。

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