登山計画書を受け付ける戸隠牧場近くの登山口のポスト

登山計画書を受け付ける戸隠牧場近くの登山口のポスト

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戸隠連峰、登山客で活気 国立公園独立で知名度アップ

信濃毎日新聞(2016年12月8日)

 長野市北西部に広がる戸隠連峰への登山者が増えている。登山計画書(登山届)の提出数をみると、昨年度が4920人で、提出が義務付けられた本年度は既に5千人を超えた。昨年3月、上信越高原国立公園から分離して、妙高戸隠連山国立公園が誕生した。長野市戸隠支所はこれを機に認知度が高まったとみており、引き続きPRに力を入れる。

 同支所によると、登山計画書提出数は2010、11年度に4千人を超えていたが、12年度から3千人台に下がった。新国立公園誕生前の14年度は3546人だった。それが本年度は11月までに5637人に増えた=グラフ。

 本年度の動向について、県登山安全条例で登山計画書の提出が義務付けられた7月より前をみると、5月の提出数は476人、6月は949人で、いずれも前年の約1・8倍。7月は梅雨の影響などで前年の約9割の796人にとどまったが、国民の祝日「山の日」を初めて迎えた8月は1295人と約1・7倍だった。ほかに登山計画書を出さずに登る人も多くいる。

 市戸隠支所によると、深田久弥の著書「日本百名山」の一つの高妻山(2353メートル)や、戸隠山(1904メートル)に日帰りで登れることもあり、登山者からコースの状態などの問い合わせが増えているという。国立公園の独立で「戸隠」が前面に打ち出されるようになり、知名度が高まったとみる。戸隠地区山岳遭難防止対策協会の救助隊長、清水正道さん(73)も「登山者が増えたと感じている」といい、「これまで戸隠連峰が国立公園にあることを知らなかった人は多いと思う」と話す。

 清水さんによると、登山者が増えたことで救助要請やごみのポイ捨てが増えるといったことは今のところ起きていないといい、「きちんとマナーを守ってもらっている」。ただ、市戸隠支所によると、登山口の一つがある戸隠牧場近くの駐車場(約70台分)から車があふれ、路上駐車になる日が年数回あり、今後の動向を注視するという。

 新潟県妙高市によると、妙高戸隠連山国立公園では、妙高山(2454メートル)の一帯への入山者も、昨年度から増加傾向だという。

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