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オランウータン、本来の生活再現 長野・茶臼山動物園再整備へ

信濃毎日新聞(2017年2月23日)

 長野市は、開園後30年余りを経て老朽化が進む茶臼山動物園(篠ノ井有旅(うたび))の再整備に取り掛かる。オランウータンの展示施設を2019年度に新調し、高い木の上での本来の生活を再現するため、基本設計を進める。アムールトラとライオンの展示の仕方も順次新しくする方針。動物を間近に観察できる環境を整え、集客力を高める狙いだ。

 オランウータンは1983(昭和58)年の開園当初から飼育している。現在、母親のキッキと娘のフジコの2頭がいるが、獣舎は手狭で外から2頭の様子は見えにくい。施設を新しくすることで、展示範囲を広げて裏手の木々を整備して登れるようにし、より自然な状態に近づける。来園者は、オランウータンが過ごす木々が植わる斜面の上下両側の通路からフェンス越しに観察できるようになる。

 本来の生態に近づけることで、繁殖させやすくする狙いもある。再整備に合わせて、茶臼山動物園から、北海道の釧路市動物園に貸し出している若い雌1頭を呼び寄せ、繁殖に向けた環境を整える。

 茶臼山動物園は09年10月、同様の考え方で、レッサーパンダの新しい獣舎や運動場を整えた「レッサーパンダの森」をオープン。木登りができる自然に近い環境を間近で観察できるように工夫したところ、年間の来園者数は15年度に22万7千人余となり、08年度の19万4千人余よりも3万3千人余(12%)増えた。

 市公園緑地課は「ありのままの生態を再現するような生息環境の展示は、集客増の効果を見込める」と期待。オランウータンの展示施設の新調には、一般市民や企業、来園者から寄付を募り、財源に充てる考えだ。18年度に実施設計、19年度に工事をして完成させる。

 アムールトラやライオンも、自然に囲まれた立地を生かした展示方法を検討。おりを取り払って柵を設け、眺望に優れた山並みなどを背景に取り込み、自然との一体感を演出できないか考えている。

 16年度は3月までに、3頭いるキリンの獣舎を増築する。より近くからキリンを見上げたり、獣舎の中をのぞいたりできるよう、約14メートルの観察用通路の整備を進めている。

 市は、23日開会の市議会3月定例会に提出する17年度一般会計当初予算案に、オランウータンの展示環境再整備に向けた基本設計のための費用200万円を含め、事業費1950万円を計上。残りの1750万円は、茶臼山自然植物園への展望広場の整備に充てる。

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