諏訪市豊田有賀のザゼンソウの里公園の湿地帯で、ザゼンソウが姿を見せ始めた。赤紫色の仏炎苞(ぶつえんほう)があちらこちらに出始め、一部は中から花が顔をのぞかせている。3月末から4月10日ごろが見頃。13日は曇り空の下、訪れた人たちがのぞき込み、春の訪れを楽しんでいた。
地元有志でつくる矢ノ沢同好会が管理している。同会によると、先週から姿を現し始めた。約1・6ヘクタールに約3万株が自生する。今年は園内の木道が傷んでおり、毎年3月末に開いていた「ザゼンソウ祭り」は中止する。木道の板が抜け落ちたり、雪が残ったりしており、観賞の際は足元に気を付けるよう呼び掛けている。
友人と訪れた諏訪市湖南の土田巍(たかし)さん(74)は「生まれて初めて見た。春先の色の無い景色に、赤色がかわいらしいね」と話し、満喫していた。