料亭時代の趣を残し宿泊スペースとなる「桜の間」=25日、福井県小浜市香取の「三丁町ながた」

料亭時代の趣を残し宿泊スペースとなる「桜の間」=25日、福井県小浜市香取の「三丁町ながた」

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小浜の旧料亭が貸し切り宿に 「三丁町ながた」オープン

福井新聞(2017年3月26日)

 福井県小浜市の重要伝統的建造物群保存地区「小浜西組」の一画で25日、旧料亭の町家を改修した宿泊施設がオープンした。花街として栄えた風情を生かし、観光客にゆっくりと滞在してもらう貸し切り宿「三丁町ながた」として活用される。

 第三セクター「まちづくり小浜(おばま観光局)」が、同市香取で料亭を営んでいた所有者から建物の一部を借り受けて運営する。熟年層やファミリー層、外国人客などが主なターゲット。同日から受け付けを開始した。

 明治期に建てられたという町家は木造2階建てで、そのうち2階は「桜の間」(7畳半)、「竹の間」(4畳半)、「紅の間」(同)を宿泊スペースとし、洋式トイレやエアコン、簡易キッチンを新設。1階にはユニットバスも設けた。桜や竹の建築部材をはじめ天井や柱、掛け軸なども料亭時代の物を活用。改修には市の交付金1千万円を充て、下水道工事も行った。

 開設式では、まちづくり小浜の社長を務める東武雄副市長が「滞在型観光の拠点として、小浜の魅力を発信するモデルになるよう期待している」とあいさつ。関係者がテープカットした。周辺では町家風カフェや飲食店などが開設、電柱地中化工事も進められている。建物のオーナーの永田紘子さん(39)は「代々大事にしてきた建物が活用されてうれしい。三丁町がにぎわう礎になれば」と話していた。

 宿泊は1組限定で当面7人まで。1泊料金(税込み)は日曜~木曜は1人1万2千円、金・土曜・祝日前日は同1万5千円。人数が多いと1人当たり料金が割引され、日曜~木曜は7人で計3万5千円となる。希望者には千円で朝食が付く。申し込み・問い合わせは、まちづくり小浜=電話0770(56)3366。

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