修理を終え、みそ蔵に搬入された木おけ。6月には仕込みを再開する

修理を終え、みそ蔵に搬入された木おけ。6月には仕込みを再開する

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みそ仕込んで百年、伝統の木おけ修理

信濃毎日新聞(2017年5月14日)

 みそ製造販売の「すや亀」(長野市)で百年以上使っているみそ仕込み用の木おけ2本の修理が終わり、13日、みそ蔵に運び込まれた。木おけを使った伝統のみそ造りと、全国的に少なくなった木おけ職人の仕事を守ろうと、修理に出していた。6月には伝統の木おけを使った仕込みを再開する。

 すや亀によると、修理した木おけの1本には「明治四十四年」(1911年)と記されており、もう1本も状態が似ているため同じ頃の製造とみられている。共に直径2・1メートル、高さ2メートルで、約4・5トンのみそを仕込める。経年で木くずが出るようになり、今年3月に大阪府の専門業者に修理を依頼した。

 すや亀には8本の木おけがあり、高級みその仕込みに使っている。木おけでなければ、すみ着いた酵母菌が生む独特の風味は出せないという。生産量は全体の約1割で、大半は維持管理がしやすく、耐久性に優れた繊維強化プラスチック(FRP)製のおけを使っている。

 この日、業者はフォークリフトで木おけを1本ずつ蔵の中に運び込み、神事を行った。青木茂人社長(67)は、木おけの維持管理に多少手間がかかっても、食文化を守ることが重要と強調。「文化の継承が貴重な職人の技を守ることにもつながる」と話した。

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