カルビー(東京)は2月、塩尻市の学校給食から有名になった「キムタクごはん」の味を再現した「ポテトチップス キムたくごはん味」を発売する。47都道府県ごとに「地元ならではの味」を再現するプロジェクトの一つ。同社の担当者らが19日、県庁でお披露目し、「長野で愛されている給食の味を全国に広めたい」とPRした。
キムタクごはんは刻んだキムチとたくあん、豚肉を炒めてご飯にまぜ込んだ料理で、2002年に市職員が考案した。メディアでの紹介をきっかけに県内外で知られるようになり、他地域の学校給食にも登場するようになった。
カルビーは県職員らのアイデアを基に「長野の味」の開発を進め、キムタクごはんと、同じく塩尻市発祥とされる「山賊焼き」が最終候補に残った。意外性や印象の強さが決め手となり、子どもも食べやすい甘辛味に仕上げた。
県庁で会見したカルビーの担当者らは「たくあんの風味を出すのが難しく、四十数回も試作した」と味の再現に苦労した逸話を紹介。給食などで親しまれてきた味として、ポテトチップスを普段食べない層にもアピールする。
プロジェクトは昨年9月以降、2回に分けて延べ36都道府県の味を販売。長野の「キムたくごはん味」は2月19日、県内を含む関東・東北地方など16都県の店舗で発売する。オープン価格で、55グラム入り1袋120円前後という。