越前焼工業協同組合は、窯元たちの思いや作陶の工程などを紹介した動画を制作し、ホームページで公開を始めた。２０２４年春の北陸新幹線福井県内開業を前に越前焼を多くの人に伝え、産地に足を運んでもらうための取り組み。英語の字幕も付け、インバウンドの誘客も目指している。

　動画は▽窯元ＰＲ▽陶土の生産工程▽器の制作工程▽越前焼の館－の４本を制作。窯元ＰＲでは、組合加盟の２２窯元が「浮かんだアイデアはメモする」「焼き物に興味のない人でも手に取りやすい器を」など、越前焼に向き合う姿勢や商品・作品に対する情熱などを語っている。作陶工程はそば鉢をろくろで成形し、釉薬（ゆうやく）を付け、高温で焼き上げる一連の流れを収録。手間暇かけて作られる様子がよく分かる。

　地元で取った土を組合運営の工場で陶土に精製する工程と、越前陶芸村内の直売所「越前焼の館」で土日祝日に開いているワークショップの様子なども紹介。組合の橋本直視事務局長は「動画を通じ、越前焼のファンが増えるとうれしい」と話している。

　動画の視聴は組合ホームページ（ｗｗｗ．ｅｃｈｉｚｅｎｙａｋｉ．ｃｏｍ）から。