6月3日にリニューアルオープンする坂井市龍翔博物館=福井県坂井市三国町緑ケ丘4丁目

6月3日にリニューアルオープンする坂井市龍翔博物館=福井県坂井市三国町緑ケ丘4丁目

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坂井市「龍翔博物館」6月リニューアルオープン トリック手法使い展示内容一新

福井新聞(2023年3月17日)

 福井県坂井市教委は3月16日、北陸新幹線県内延伸を見据え2020年11月から大規模改修を進めてきた「龍翔博物館」(同市三国町)が6月3日にリニューアルオープンすると明らかにした。市全体を領域にした博物館として展示内容を一新し、トリック手法によるユニークな見せ方を取り入れ、市の歴史文化を全国に発信する。

 笠松雅弘館長が同日の市会教育民生常任委員会で、「みくに龍翔館」をリニューアルする新博物館の見どころや概要を説明した。

 改修工事で、五層八角の奇想建築が特徴の白亜の外観が美しくよみがえった。来場者の利便性を高めるため入り口を駐車場近くに移設し、4階までのエレベーターを設置。新たに国宝や重要文化財が扱える特別展示室を設ける。

 常設展示は▽三国祭のあゆみ▽坂井のなりたち▽平野をうるおす大用水▽天下統一から丸岡藩誕生―のほか、工芸や織物業、文学、四季などをテーマに計14コーナーを設ける。

 子どもたちの関心を引きつけるため、60~70体の小型の人形を配置して展示品を分かりやすく解説。三国湊のジオラマには大きさ2センチほどの100を超える人形がちりばめられ、単眼鏡でのぞくことができる。坂井平野に広がる用水、六呂瀬山古墳、三国祭の山車などは目の錯覚で展示を楽しめる工夫を施した。笠松館長は「見て触れて参加できる、楽しい仕掛けを随所に取り入れた」と説明した。多様性に対応するインクルーシブデザインを掲げ、全国初という車いすに乗ったままで撮影できる顔出しパネルも設置する。

 4階は市出身のアート・ディレクター戸田正寿さんがデザイン。空と雲を描いた空間を創出した。展望バルコニーからは白山や日本海まで360度の眺望が楽しめる。

 観光客の周遊性を高めるため、市内観光スポット約80カ所を紹介するポストカードの無料配布も企画している。

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