「文弥人形の館」での関栄座による公演=21日、佐渡市関

「文弥人形の館」での関栄座による公演=21日、佐渡市関

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伝統継承へ新名所誕生 文弥人形の「関栄座」 関集落で常設舞台開設 島内外に魅力発信

新潟日報(2015年11月25日)

 国の重要無形民俗文化財「文弥人形」伝承のため、佐渡市関集落を拠点に活動する「関栄(かんえい)座」が、「文弥人形の館」を集落内に開設した。商店だった空き家を改修、常設舞台を設けた。島内でも担い手が少なくなる中での「新名所」誕生に、メンバーたちは島内外に魅力を伝え、関心を持ってもらうきっかけにしようと張り切っている。

 文弥人形は太夫が三味線を伴奏して語り、遣い手が人形を操る。江戸時代に上方などから広まったが、今では新潟、石川、宮崎、鹿児島の4県にしか残っていない。

 関栄座は30年以上前、集落の若手を中心に結成した。現在のメンバーは約20人。関集落のある外海府地区では昭和30年代ごろまで、交通の便も悪く、文弥人形は人気の娯楽だった。往時の隆盛を少しでも取り戻そうと、メンバーたちが知恵を出し合い、文弥人形の練習と上演ができる場所を造ることに。メンバーの安藤寿彦さん(77)が所有する旧商店の改修を昨年から始め、今夏までに完成した。

 かつての店舗スペースを板張りにして、舞台と客席を設けた。台本や版画、写真などの資料も展示した。20人も入れば、満員となる広さだが、足踏みの振動が床から伝わり、遣い手の息遣いも間近に感じられる。安藤さんは「演者と観客が同じ目線で、昔ながらの文弥人形を楽しめる場になれば」と話す。

 21日は集落の民宿の宿泊客向けに「山椒大夫」「五条の橋」を上演。「五条の橋」では、弁慶と牛若丸が激しく立ち回る様子に、東京都内から訪れた約20人がくぎ付けとなっていた。

 今後の公演は未定だが、人形の遣い手、川嶋一二三さん(60)は「常設の舞台ができてやりがいを感じる。要望があれば上演できるよう頑張りたい」と話している。

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