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作家 火坂雅志さん 絶筆本でも「義」の心 島左近の生涯

新潟日報(2015年12月30日)

 2月に58歳で亡くなった新潟市出身の作家火坂雅志さんの絶筆となる歴史小説「左近 上・下」が新潟県内の書店などで発売されている。戦国時代、信念を持って生きた武将・島左近の生涯を活写、火坂さんが終生テーマにした「義」を描き出している。

 左近は、関ケ原の戦いで石田三成の下で獅子奮迅の働きを見せたが、最後は壮絶な討ち死にを遂げた猛将。本作は、左近が人質となった大和の筒井家に恩を感じて忠義を尽くそうとする生きざまを根幹に、本能寺の変や豊臣家の盛衰などを描いた。

 月刊文庫で2007年10月~14年12月まで連載していた未完の作品を、妻の中川洋子さんが原稿を確認・修正して出版に至った。連載は関ケ原の前までだったため、天下分け目の戦いでの左近の奮闘は、火坂さんが以前雑誌に寄稿した文章を載せて結んでいる。

 火坂さんは体一つ、志を抱いて戦国乱世に挑んだ左近への思い入れが強く、病床で「治ったら、手を加えて完結させたい」と意欲をみせていたという。中川さんは「ストーリーから火坂の作品への思いを感じ取ってほしい」と話していた。

 PHP研究所、各1836円。

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