県内は11日、山沿いを中心にまとまった雪が降った。雪不足のためオープンが延期になっていた下越のスキー場にとっては恵みの雪。待ちに待った白銀に、関係者もスキーヤーも「ようやく」と声が弾む。
関川村のわかぶな高原スキー場は、昨シーズンと比べ、約3週間遅れてのオープンとなった。10日午後から全面滑走可能になり、11日は朝から家族連れらでにぎわい、リフト乗り場には行列ができた。
毎年シーズン券を買っているという新潟市北区の会社員、佐久間秀穂さん(64)は「ここのコースが好きなので待ちに待っていた。ようやく楽しめる」と喜んだ。
連休中の降雪でスキー場内は平均85センチの積雪に達した。担当者は「雪の心配はなくなったので、これからどんどん盛り上がってほしい」と、今後の集客に期待する。
年末にオープンしたものの、雪不足で閉鎖を余儀なくされていたニノックススノーパーク(新発田市)も10日に再開にこぎ着けた。3連休最終日の11日には前年並みの約千人が来場。この日は夕方までに山麓で新たに20~30センチの積雪があり、パウダースノーを楽しむ人々の姿が見られた。
運営会社の田村佳秋・新潟エリアマネージャー(44)は、「10日朝にはゲレンデの一部に草木が出ていたが(11日の雪で)コンディションは劇的に改善した。当面は雪不足で営業できなくなることはなさそう」と安堵(あんど)した様子だった。
一方、胎内スキー場(胎内市)は積雪量が少ない場所があり、オープンできていない。ただ、11日の降雪によって、山麓で20センチと積雪は倍増した。坂上誠支配人(59)は「今週は雪の予報が続いているので期待したい。何とか次の週末にオープンさせたい」と語った。
新潟地方気象台によると、12日午前9時までに予想される24時間降雪量は多いところで、下越の山沿い30センチ、中越の山沿い20センチ、上越の山沿いと中越の平野部15センチ、上越と下越の平野部10センチ。12日以降も山沿いを中心に雪が降るとみられる。