新たに見つかった作品(左と中央)などが並ぶ良寛記念館の春の企画展=12日、出雲崎町

新たに見つかった作品(左と中央)などが並ぶ良寛記念館の春の企画展=12日、出雲崎町

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出雲崎・記念館で企画展 新たに発見良寛の書

新潟日報(2017年4月13日)

 出雲崎町の良寛記念館で春の企画展が開かれている。展示された書など約50点のうち、2点は新たに見つかった。中でも1点には書いた年が記されており、良寛の作品の制作年が特定されるのは非常に珍しいという。記念館は「多くのファンに見に来てほしい」と呼び掛けている。

 記念館によると、新たに見つかった書には「癸亥(みずのとい)」の年に野積にいるという趣旨の言葉がしたためられている。えとの「癸亥」は1803年に当たり、46歳の良寛が野積村(現長岡市)に滞在した際に書かれたとみられる。

 埼玉県の個人宅で見つかり、記念館に寄贈された。永宝(ながとみ)卓学芸員は「非常に貴重な作品」と話す。

 もう1点は、勤王派の天章という人物が描いたと伝わる鳥の絵に、良寛が和歌を書き加えた作品。長岡市内で見つかった。良寛の父は勤王派だったとされ、良寛自身と勤王派との接点がうかがえるという。

 友人と訪れた千葉市の男性(79)は「今まで知らなかった作品が見られるのはうれしい」と話した。

 このほか、長岡市で全国良寛会の大会が開かれる6月には、新たに見つかった別の2点も展示する。永宝学芸員は「約50年ぶりに展示される遺墨もある」と話す。6月30日までの午前9時~午後5時。問い合わせは記念館、0258(78)2370。

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