海外のトップレベルの演奏家と国内のプロ演奏家が集まる「アフィニス夏の音楽祭」が8月20~25日、新潟県長岡市で初めて開かれる。約30人が課題曲6曲に挑戦するセミナーを公開し、楽曲が作り上げられる過程を市民が見学できる。主催するアフィニス文化財団(東京)と市などでつくる実行委員会が17日、アオーレ長岡で発表会見をした。
音楽祭は長野県飯田市で20年開かれた後、広島市と山形市で交互に計10年開催され、長岡が31年目。長岡市と市芸術文化振興財団が昨年、アフィニス文化財団と協定を結び2023年度まで5年間、市内で開催することが決まっていた。
今年のテーマは「室内楽の楽しみ」。音楽監督を務めるバイオリニストの川崎洋介さんは「初対面の演奏家同士が、だんだんと信頼し合っていく過程が見える。音楽がどうやって出来上がるのか知ってほしい」とアピールした。
海外からは、カナダで活躍する川崎さんをはじめ、欧米の劇場管弦楽団の首席奏者ら7人を招く。国内からは各地の交響楽団などに在籍する24人が参加する。ハイドンの弦楽四重奏曲やモーツァルトのクラリネット五重奏曲など6曲を、6グループに分かれて1曲ずつ練習する。
8月20~22日は長岡リリックホールとアオーレ長岡を会場に、セミナーを開く。グループごとに課題曲に取り組むアンサンブルセミナーや、楽器別に行うセミナーを一般公開する。
23、24日は長岡リリックホールで、各グループが課題曲を披露する「室内楽演奏会」を開く。25日は音楽祭のファイナルイベントとして、全員が出演するコンサートや、子どもも参加できる楽器の体験教室などが同ホールである。
川崎さんは「長岡の子どもたちに思い出をつくっていきたい」と語った。
室内楽演奏会のチケットは1回2500円、学生千円。2回セット券は4千円。セミナーは1日券500円、3日券千円。アオーレ長岡が会場のセミナーと、25日のイベントは無料。
問い合わせは長岡リリックホール、0258(29)7715。