福井県鯖江市西山動物園の雄のレッサーパンダ「ムータン」が1月18日、繁殖のため長野市茶臼山動物園へと移送された。5年あまり成育を見守ってきた西山動物園の飼育員らは「バイバイ」「元気でね」と声を掛け、別れを惜しんでいた。
ムータンは2014年6月に京都市動物園で生まれた6歳の雄。翌15年6月、繁殖実績を持つ西山動物園にやって来た。中嶋公志飼育員らによると、園内のレッサーパンダで最も食いしん坊で、おちゃめな性格という。
繁殖に2シーズン挑戦したものの成果が見られなかったことから、雄を希望していた茶臼山動物園への"婿入り"が決まった。
この日ムータンは専用ケースに入れられ、移動車両で長野市へ向かった。中嶋飼育員は「寂しい思いはあるが、茶臼山動物園で赤ちゃんが生まれてくれれば」と期待を込めて話していた。
ムータンは茶臼山動物園で4歳の雌のホーリーとペアになるという。ムータンの移動で西山動物園のレッサーパンダは雄5匹、雌8匹の計13匹となった。