福井県市町文協選抜芸能祭に向けたリハーサルで舞台に並ぶ越前市内の文化団体の出演者ら=9月13日夜、福井県越前市文化センター

福井県市町文協選抜芸能祭に向けたリハーサルで舞台に並ぶ越前市内の文化団体の出演者ら=9月13日夜、福井県越前市文化センター

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越前市の歴史や産業を「紫式部」が紹介 9月25日に市町文協選抜芸能祭

福井新聞(2022年9月21日)

 福井県越前市で9月25日に開かれる本年度の県市町文協選抜芸能祭に向け、吟詠や書道、華道、剣詩舞などの市内文化団体が合同ステージの練習に励んでいる。高校生ふんする紫式部が案内役となり、音楽や舞踊を通じて地元の歴史や産業をアピールする。市ゆかりの紫式部が主人公のNHK大河ドラマが放送される2024年に向け、「地元が盛り上がる弾みにしたい」と張り切っている。

 県内各市町の文化団体が集う同芸能祭は、新型コロナウイルスの影響による中止を経て3年ぶりの開催。主管する越前市文協が今年初めごろから、合同ステージの準備を進めてきた。13団体の約80人が出演する。

 ステージのテーマは「越の都 つなぐ文化と匠の技」。冒頭は、紫式部が残した和歌の吟詠に合わせ、書や生け花の創作を実演。越前和紙の紙漉き唄の民謡、越前打刃物をイメージしたバレエ、戦国武将・真柄十郎左衛門にちなんだ剣詩舞を披露する。締めくくりは、同市の豊かな自然を象徴する国の特別天然記念物コウノトリを題材にしたバレエで、子どもたちの明るい未来を表現する。

 紫式部役を務めるのは、武生東高放送部の2年生で放送の全国大会にも出場した生徒。十二単(ひとえ)姿で各演目の合間のナレーションを担当し、ドラマ仕立てで市の魅力を伝える。13日夜に市文化センターで行われたリハーサルに参加し、「楽しみ半分、緊張半分。普段よりゆっくりした時代に合った『読み』を心掛けたい」と気持ちを高めていた。

 紫式部の大河ドラマ放送決定に、市文協の会長は「以前から企画してきた舞台の内容が、いいタイミングに重なった」。認知度向上や誘客に向けた市民参加の動きが期待される中、「地元の"紫式部ブーム"の先駆けになれたらうれしい」と話している。

 県市町文協選抜芸能祭は25日正午から、越前市文化センターで開催。17市町の文化団体の約350人が出演する。入場無料。

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