長い数珠を手繰り回し、無病息災を願う小浜市西小川区の伝統行事「数珠繰り」は18日、同区の常福寺観音堂で行われた。集まった住民ら約80人は、約1時間かけて100周回し、願い成就を祈った。
数百年前から続いており、毎年1月18日に行われている。数珠は長さ約20メートルで、約2000個の2センチ大の玉が連なっている。そのうち、直径7センチの大玉、同4センチの中玉が各1個ずつあり、手元にきた際に額に近づけ願うのが習わしとなっている。
観音堂内では、収められている十一面観世音菩薩(ぼさつ)像を囲むように数珠が置かれた。読経が響く中、住民らは止まることなく数珠を手繰っていた。
同区出身で名古屋市に住む仲村靖平さん(75)は「50年以上、毎年帰ってきて1年の健康を願っている。いくつになっても、古里はいいですね」と話していた。