増村秀一さんの作品を整理する弟の健さん=糸魚川市

増村秀一さんの作品を整理する弟の健さん=糸魚川市

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画家の故増村さん5月遺作展 糸魚川への愛情感じて 雨飾山など70点

新潟日報(2015年4月15日)

 糸魚川市在住の画家で昨年2月に亡くなった増村秀一さん(享年71)の遺作を集めた作品展の準備を、弟や教え子らが進めている。糸魚川の自然を中心に描いた油絵は約300点に上り、「まとまった作品展は最初で最後。多くの人に見てほしい」と呼び掛けている。

 増村さんは幼少期を同市西海で過ごし、進学するため上京。都立高校の社会科教師として働く傍ら、趣味で始めた絵にのめり込んだ。絵への思いが強くなり教職を辞して創作活動を始め、1994年には糸魚川に戻りアトリエを構えた。

 亡くなる直前まで絵を描き続け、雨飾山や親不知などの自然の風景や地元の集落を柔らかい筆致で描いた作品を残した。

 増村さんが亡くなった後、弟3人が同市川島の自宅兼アトリエを整理したところ、数多くの作品があることが分かった。「何とかしたい」との思いが募り、作品展を企画した。一番下の弟の健さん(62)=千葉県在住=は「こんなにあるとは思わなかった。兄のために日の目を見せてあげたい」と話す。

 増村さんは公民館などで絵画教室を開き、地元の人に絵の素晴らしさも伝えてきた。教え子の小田島みわ子さん(65)は「絵を学び、光や影、色など景色を見る目が変わった」と振り返る。増村さんをしのんで、作品展は絵画教室の教え子や友人らも協力している。

 作品展は5月4、5日午前9時~午後5時、糸魚川市のビーチホールまがたまで開かれ、70点ほどの作品を並べる予定。

 問い合わせは小林さん、080(1235)8382。

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