早期整備に向けて一致団結した北陸新幹線若狭ルート建設促進同盟会の総会=6日、福井県小浜市白髭のサンホテルやまね

早期整備に向けて一致団結した北陸新幹線若狭ルート建設促進同盟会の総会=6日、福井県小浜市白髭のサンホテルやまね

福井県 敦賀・若狭 北陸新幹線 その他

北陸新幹線ルートに絡む各府県の思惑 敦賀以西、若狭か米原か

福井新聞(2015年6月11日)

 北陸新幹線の敦賀以西に関して、福井県は「北海道新幹線の札幌開業より早く、大阪までの全線開業」と、時期を明示して若狭ルートを強く主張し始めている。背景には整備新幹線唯一の未着工区間として、取り残されかねないとの危機感がある。ただ、2府5県などでつくる関西広域連合は2年前に琵琶湖の東側を通る「米原ルート」による建設促進を国に要請している。敦賀以西は各府県の思惑が絡むだけに関西との折り合いをどうつけるかが、今後の大きな課題になりそうだ。

  ■札幌開業前に■

 「15年後の札幌開業より早く、(大阪まで)全線開業できるよう、1、2年で若狭ルートによる整備を決定してほしい」。5月27日に都内で開かれた北陸新幹線建設促進同盟会の大会。西川知事はルート問題で一歩踏み込んで発言し注目を集めた。同日以降の会合で、西川知事が若狭ルートを主張する際、必ず引き合いに出すのが「札幌開業」だ。

 整備新幹線の現行計画では、武雄温泉(佐賀県)―長崎が2022年春ごろ、金沢―敦賀が23年春ごろ、北海道の新函館北斗―札幌が31年春ごろの開業を目指している。

 敦賀以西は整備新幹線唯一の未着工区間で、若狭ルートだと敦賀―大阪は約120キロ。一方、新函館―札幌は211キロにおよぶ。県にとっては、東京と大阪という中枢を結ぶ北陸新幹線が、延伸距離が長い北海道新幹線より遅れることへの強い不満がある。

  ■微妙な距離感■

 しかし、関西の府県は若狭ルートに対して、微妙な距離を置いている。

 5月28日に京都市内で開かれた近畿ブロック知事会議。西川知事は若狭ルートによる大阪までのフル規格を国に要望するよう提案した。米原ルートによる敦賀―大阪は約150キロで若狭ルートより長いことや、防災の観点で日本海側から関西へ直接入るルートの必要性などを訴えた。

 これに対し滋賀県の三日月大造知事は「関西広域連合は米原ルートが一番いいと言っている。賛成しかねる」と反論。兵庫県の井戸敏三知事と京都府の山田啓二知事は「(この場で)ルート問題を持ち出すと、まとまらない」と述べ、議論を落ち着かせた。

 同連合は13年、工期や費用対効果から、米原ルートによる建設促進を国に要請している。ただ関西の思惑が一致しているかどうかは不透明だ。

 同連合の要請書の中には、若狭ルートが通ることになる京都府の意向で「小浜ルートについては、山陰新幹線をはじめとする高速鉄道網等の整備検討の中で議論すること」の一文が盛り込まれた。また同連合長の井戸知事は4月に、福井市内で「米原ルートは駄目だと感じている」と発言した。

 若狭ルートの沿線になる京都府亀岡市の亀岡商工会議所の渡邉裕文会頭は「(東海道新幹線が走り、既にダイヤが過密な)米原ルートなら乗り換えが必要。大阪と北陸をダイレクトで結ばなければ意味がない。関西の経済界は若狭ルートで納得しているのでは」と推測。5日には、同会議所として太田昭宏国土交通相に、若狭ルートの早期整備を求める要望書を手渡した。

  ■メンバー構成■

 一方、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームには近々、敦賀以西を議論する検討委員会が発足する予定だ。
 委員長を務めることになった高木毅衆院議員は6日、小浜市で開かれた若狭ルート建設促進同盟会の総会で「検討委には北陸3県と沿線ルートである京都、大阪の議員に入っていただきたい」との考えを示した。沿線の定義については「1973年に小浜付近を通って大阪に至るというルートが閣議決定されている」と述べ、若狭ルートが正式ルートとの認識だ。

 ただ高木氏は「若狭ルートに反対の立場の人もいる。課題難題は多い」とも。福井駅先行開業の検討委には本県から3人の国会議員が名を連ねているが、敦賀以西の検討委に入るのは「(本県の)3人とは、なかなかいかないだろう」と述べ、人選に頭を悩ませていることをうかがわせた。

敦賀・若狭 ニュース

敦賀・若狭
イベント

敦賀・若狭
スポット