福井県おおい町特産のジネンジョの初掘りが17日、同町名田庄井上の畑で行われた。生産者たちは、畑からジネンジョを掘り起こし、一つ一つの出来を確認。「今年も上等なものが多い」と太鼓判を押した。12月中旬まで作業を続ける。
同町のジネンジョは1982年から特産品づくりの一環として生産されている。朝晩の寒暖差や赤土系の土質が栽培に適し、粘りと甘みのあるジネンジョが育つという。
名田庄自然薯(じねんじょ)生産組合の25軒が、計50アールの畑で約1万本を栽培。5月に赤土を入れた専用のパイプに種芋を定植し、畑に埋めた。
この日は生産者約20人が、岡康彦組合長(78)の畑で、長さ約1メートルに育ったジネンジョを収穫。見た目がきれいなものを掘ると「色白さんや」とうれしそうだった。
今年は天候に恵まれ、平年以上の約5トンの収穫を見込む。岡組合長は「10月末に一気に冷え込んだので成長が心配だったが、質の良いジネンジョがたくさん採れた」と話していた。
23日は同町名田庄小倉のあきない館前で「じねんじょ祭り」が開かれる。約700~800キロのジネンジョが即売されるほか、とろろそばや、ぼたん鍋などの販売もある。午前9時~午後3時。
ジネンジョの注文や問い合わせは第三セクター「名田庄商会」=電話0770(67)2272。