国重要無形民俗文化財「面様年頭(めんさまねんとう)」の「おかえり面様」は20日、輪島市輪島崎町で行われた。児童がふんした夫婦神「面様」が無言で雪の漁師町の家々を巡り、新年の安泰を願った。
海から強風が吹き付ける中、はかま姿の児童が「串柿(くしがき)」「女郎(じょろう)」と呼ばれる男女の奇面を着け、雪道を進んだ。各家ではサカキの枝で玄関戸をたたいて清め、家の主人から年賀のあいさつを受けた。
面様が山側から海側へ回る14日の「おいで面様」に対し、20日は海から山に向けて回り、山に帰るとされる。小正月の厄払い神事で室町時代から伝わるとされ、面様は一切言葉を発しない。