塩田に海水をまく浦さん=珠洲市清水町の道の駅すず塩田村

塩田に海水をまく浦さん=珠洲市清水町の道の駅すず塩田村

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伝統の塩作り、例年通りの始動  珠洲で式典、復興も願う

北國新聞(2024年4月25日)

 能登半島地震の被害を受けながらも、奥能登伝統の塩作りが例年同様の日程で始まった。24日、被災した珠洲市清水町の道の駅「すず塩田村」で仕事始め式「塩浜祝(しおはまいわい)」が行われ、避難先の富山から戻った職人が雨の中、海水をまき、関係者は地域の復興と塩の豊作を願った。

 地震による土砂崩れで塩田村周辺の国道249号は寸断。塩水をためるタンクは破損し、施設内では傾斜やひび割れが確認された。道の駅の運営会社「奥能登塩田村」は、雇用の維持が復興の第一歩として、例年と同じ時期の作業再開へ修繕を進めてきた。

 塩浜祝には13人が出席し、石田尚史社長、泉谷満寿裕市長があいさつ。国重要無形民俗文化財「能登の揚浜(あげはま)式製塩の技術」の継承と復興を誓った。

 地震前は従業員15人のほか、夏限定で20人を雇用してきたが、避難中にパートの1人が亡くなり、16人は塩田村に戻れるか不明という。避難していた富山から10日に珠洲に戻った「浜士(はまじ)」の浦清次郎さん(55)=珠洲市長橋町=がおけにすくった海水を塩田に勢いよくまいた。

 塩作りは10月中旬まで。昨年並みの6トンの生産を目指す。珠洲市によると、市内では2社が塩作りを再開した。

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