糸魚川なりわいネットワークの会員と東京の飲食店が参加した交流会=20日、糸魚川市横町1

糸魚川なりわいネットワークの会員と東京の飲食店が参加した交流会=20日、糸魚川市横町1

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糸魚川の「食」人気じわり 市や農林水産・商工業者ら商談会や地元巡るツアー

新潟日報(2016年2月23日)

 糸魚川の「食」を東京の飲食店に売り込もうと、4年前から市と市内の企業でつくるグループが取り組んできた活動の成果が表れ始めている。これまで都内の25店舗以上で糸魚川の食材が使われている。20、21日には都内の飲食店9店を招いたツアーを市内で開き、食材を通じて糸魚川の魅力をアピールした。

 グループは、市内の農林水産業者や商工業者でつくる「糸魚川なりわいネットワーク」。市と協力して地場産品の販路開拓や北陸新幹線開業に合わせて糸魚川をPRしようと、2012年に発足した。

 これまで首都圏で展示商談会を重ね、麹町料飲組合(東京都千代田区)や居酒屋チェーンと連携して糸魚川の食材を使ったフェアを開催。その結果、鮮魚を中心に野菜や酒など50品目以上を直送した。同ネットワークの磯貝俊英会長(43)は「東京への販売は生産者にとっても刺激になる。少しでも多くの店で取引を増やしたい」と意気込む。

 一方、20、21日に開かれた糸魚川の食文化を理解してもらうツアーは市が企画し、都内の飲食店の14人が参加した。同ネットワークも協力し、能生漁港のせり市や酒蔵、ワサビ栽培場など食材産地や食品加工現場などを見て回った。

 市内の企業も参加して開かれた意見交換会では、食材の送料などが課題として上がった。飲食店側からは糸魚川の食材を仕入れる際の窓口を一本化することができないかといった要望が出された。市商工農林水産課は「何ができるか検討したい」とした。

 また、交流会では各店が持ち寄った食材や商品を宣伝した。

 千代田区で季節料理店を営む中村泰子さん(76)は「東京にない魚もあり、取引を始めようと考えている。実際に産地を見ることができてよかった」と話した。

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