輪島市河井町、重蔵神社の如月(きさらぎ)祭(石川県無形民俗文化財)の献備(けんび)式は7日未明、同町で営まれた。三角の白い紙で口元を覆った男衆が、低い掛け声と下駄(げた)の音を響かせながら暗闇を神社に向かって進み、御供(ごく)米(まい)などを奉納した。
午前0時、祭りに仕える古当(こうとう)組「智翔會(ちしょうかい)」の約20人が、神社に奉納する赤米や鏡餅などを持ち、当屋の鳥本昭夫会長方を出発した。小雨の降る中、一行は「オー、オー」と声を合わせ市街地を練り歩いた。
境内に到着すると、御供米が入った大飯櫃(めしびつ)を背負った会員が後ろ向きに進み、拝殿に献上物を届けた。会員は拝殿で祝い歌「輪島まだら」を斉唱し、「伊勢音頭」を歌いながら当屋へ戻った。