「かみいちのヒキダシ」体験イベントが２５日、上市町であり、町内外の参加者１８人が歴史ロマンに触れた。

　霊場「穴の谷霊水」（同町黒川）では穴の谷弘真会の金城清吉代表が、かつてこの地にある穴で修行が行われたことを紹介。１９５７年から６年間修行した行者の岡本弘真さんが「この水を病に苦しむ人に飲ませてほしいとお告げがあった」と言い残して亡くなり、水が広く知られるようになったことに触れた。参加者は、環境省の名水百選になっている霊験あらたかな水の味を確かめていた。

　弓の里歴史文化館（同町舘）では町観光ボランティアが、同所にあった弓庄城について豪族の土肥氏が築いたことを説明。白岩川を挟んだ日中砦（立山町日中）も訪れ、佐々成政が弓庄城を見張り土肥氏と戦ったことを解説した。

　かみいちのヒキダシは町の見どころを紹介し町内全戸に配布する冊子で、北日本新聞社が制作。本年度最後の第５号を近く発行する。