内覧会で公開された旭座の舞台と客席=27日、福井県小浜市白鬚

内覧会で公開された旭座の舞台と客席=27日、福井県小浜市白鬚

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明治の芝居小屋「旭座」復元 小浜「まちの駅」1日オープン

福井新聞(2016年4月28日)

 1日に福井県小浜市白鬚にオープンする同市の「まちの駅」の内覧会が27日行われた。中核施設として移築、復元された明治時代の芝居小屋「旭座」は、正面入り口の屋根に当時の若狭瓦を再利用、花道や味わいのある提灯など、当時の雰囲気を醸し出している。

 まちの駅は敷地面積約3924平方メートルで、旭座のほか、飲食・観光案内棟などが整備された。総事業費は約5億円。旭座は木造平屋建て(一部2階建て)、入り母屋造り(背面は切り妻造り)桟瓦葺きで、楽屋棟とトイレ棟を併設している。収容人員は桟敷席で170人、いす席200人。
 
 古写真のほか、痕跡や聞き取りなどを基に、1910(明治43)年当時の姿に復元した。正面の屋根瓦や客席天井の格子、柱などに、旧旭座の古材を使っており、墨の落書きも残っている。古材の再利用率は約40%という。
 
 入り口には、若狭和紙で作った提灯を設置。内部にも赤字で「旭座」と書かれた提灯がつるされ、柔らかい光を放っている。桟敷席には、舞台に続く花道が設けられている。舞台の天井には、当時の芝居小屋の特徴の「竹組み」を復元した。竹組みから、桜吹雪を落とすなどの仕掛けができる。

 まちの駅は、同市が2013年8月に策定した「市観光まちづくり計画」3駅構想の最後の駅で、舞若道小浜インター近くの道の駅「若狭おばま」、同市川崎地区エリアの「海の駅」と連動させ、観光客の回遊性を高める狙い。土日・祝日には3駅間をレトロ調バスが運行する。

 内覧会には、松崎晃治市長や市議、報道関係者らが集まった。若狭路女将会「わかさ会」のメンバーが、まちの駅敷地に桜の苗木を植樹した。

 同駅の駐車スペースは20台分。旭座の開館時間は、午前9時~午後10時。火曜は休館。

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