魚津市の海岸で24日、今シーズン18回目の春型蜃気楼(しんきろう)が観測された。今年は蜃気楼が相次いで発生しており、5月までの観測回数としては記録がある1992年以降で最多となった。4、5月に好天が続いたことが影響した。
この日は正午ごろから富山市方面の風景が変化。建物が伸び上がりバーコード状になって見えた。魚津埋没林博物館は5段階(A~E)のCランクとした。
春型蜃気楼は3~5月の晴れて気温の高い日によく見られる。同博物館によると、1~5月の観測回数はこれまで、2001年と15年が17回で最多だった。ことしは3月に3回、4月に8回発生。今月は7回目となり、月末を迎える前に過去の記録を抜いた。
石須秀知学芸員によると、今春は移動性高気圧が日本列島の中央を通ることが多く、県内に晴天をもたらした。強風が何度も吹いたが、翌日には穏やかになり蜃気楼が出現したこともあった。
年間を通した発生回数は、1999年の23回が最多となっている。