駒ケ根市中沢小学校の5年生全12人が13日、学校近くの天竜川で、伊那谷の冬の風物詩、ざざ虫漁に挑戦した。長年漁を続けている菅沼重真(しげま)さん(81)=駒ケ根市中沢=ら同小の「応援隊」メンバーに教わりながら、川石の裏に張り付いたトビゲラやカワゲラなどを箸でつまんで瓶いっぱいに集めた。
子どもたちは、うねうねと動く虫を見て「きゃー、気持ち悪い!」と叫び、こわごわと漁を開始。それでも次第に慣れて楽しそうに石を探していた。伝統の四つ手網を使った漁に挑戦した児童は、水の中に入って力いっぱいくわを振るい、川石を動かした。この日は水量が少なかったこともあってざざ虫を集めやすく、「孫太郎」と呼ばれるヘビトンボの幼虫なども取れた。
集めた虫は菅沼さんらに調理法を教わって食べるという。菅沼さんは「子どもたちを相手に自分も楽しめた。将来、ざざ虫漁をやってくれる子が出ればうれしい」と期待していた。