大勢の観客が見守る中、みこしを担いで天竜川に入り五穀豊穣などを願った「時又初午はだか祭り」

大勢の観客が見守る中、みこしを担いで天竜川に入り五穀豊穣などを願った「時又初午はだか祭り」

長野県 伊那路 祭り・催し

天竜川 飯田・時又の「はだか祭り」最高潮

信濃毎日新聞(2017年3月13日)

 商売繁盛や五穀豊穣(ほうじょう)などを願う「時又初午(はつうま)はだか祭り」が12日、飯田市時又であった。さらしを巻いた若者らがみこしを担いで練り歩き、天竜川になだれ込むと祭りの盛り上がりは最高潮に。市内外から観客約3千人(主催者発表)が詰め掛け、鎌倉時代から続くとされる伝統行事を見守った。

 馬や米俵、だるまなどをかたどった7基のみこしを地区内外の約120人が担ぎ、午後1時ごろに時又の長石寺を出発。街を練り歩きながら天竜川の時又港を目指した。

 担ぎ手が「オンスイ(御水)、オンスイ」と声を張り上げながら、次々と天竜川へ。女性が担ぐみこしや今年還暦を迎える男性によるみこしなども登場し、祭りを盛り上げた。

 同市竜丘小2年の和地孝太朗君(8)は「冷たい水の中に入っていく姿がかっこよかった。大人になったら、僕も担ぎたい」と目を輝かせていた。

 祭りは、承久の乱(1221年)で勝利した信濃守小笠原長清が天竜川で身を清め、長石寺をお礼参りしたのが始まりとされる。祭り保存会長の伊原聡さん(70)は「今年も無事に終わって良かった」と話し、1年の平穏を願っていた。

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