サクラマスの初出荷とフェアをPRする漁協や飲食関係者=入善町役場

サクラマスの初出荷とフェアをPRする漁協や飲食関係者=入善町役場

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入善で養殖のサクラマス初出荷 地元飲食店で提供へ

北日本新聞(2017年4月18日)

 入善漁業協同組合(入善町芦崎)は17日、近畿大水産研究所富山実験場(射水市海竜町・新湊)と深層水を活用して養殖に取り組んでいるサクラマスを初めて出荷した。これに合わせ、4月下旬から町内の飲食店でサクラマス料理を味わえるフェアを開く。同漁協などは「入善の新たな魅力としてPRしたい」と意気込んでいる。

 入善漁協と近畿大水産研究所富山実験場は昨年度から入善海洋深層水パーク(入善町下飯野)でサクラマスを育てている。低温で安定している深層水を使うことで、夏場の高い水温に弱い性質を克服することや、きれいな水質を生かした大型化を目指している。深層水を利用した試みは全国初。

 順調に生育し成魚となった約300匹のうち、1・2~2・2キロの約200匹を出荷する。市場評価を調査し、今後の飼育法や事業化に役立てる狙いだ。17日は同漁協が、フェア向けに町内の飲食店に販売した。

 町役場で17日、車正利組合長や笹島春人町長、加納利行町飲食店組合会長らがこれまでの経緯や味の特徴を説明。清浄な水質のおかげで凍結して雑菌処理をする必要がなく、脂が乗った新鮮な状態で食べられるとし「入善ならではの産物として認知されることを期待したい」と述べた。早速、刺し身などを試食した。

 同漁協は4月21~23日と28日~5月7日、まちなかを中心に8店舗で「カキ・マスフェア」を開き、サクラマスのすしや酢の物、深層水仕込みのカキといったオリジナルメニューを味わってもらう。

 町や同漁協によると、養殖サクラマスは県外からの需要も見込まれるという。昨年ふ化した稚魚を育成し来年以降の出荷増を目標とする他、低温環境で成魚の巨大化に取り組む越夏試験も行う。

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